【白須雲丹】心の疲れを、体が先に教えてくれるとき

朝、体が重いのは「心の信号」かもしれない

朝目覚めても体が動かない
気持ちが追いつかず布団の中で
時間だけが過ぎていく

そんな日が続くとき
心が静かに
SOSを出しているのかもしれません

心の疲れは数値に現れません
けれど体はいつもあなたを守ろうとしながら
小さなサインを出しています

その信号に気づけたとき
回復の流れは静かに始まります

今日はまず自分の速度で歩くと決める
それだけでも心は少し軽くなります

弱音を吐かないこと
それが美徳とされた時代をくぐり抜け
多くの男性は
「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせてきました

その誇りは尊い資質です
ただし限界を越える前に休むことも
同じくらい賢い選択です

我慢は短距離走では役に立ちます
けれど長い長い人生というマラソンでは
ペース配分が何よりも大切です

走り切るための休息は作戦です

強い緊張や不安が続くと
自律神経が乱れます

交感神経が優位な時間が長くなり

眠りが浅くなる
胃腸が不安定になる
集中が切れやすくなる

そんな変化が少しずつ積み重なります

本来は休息時に働く副交感神経が
うまく機能せず
体が常に戦闘モードで過ごしてしまうのです

心も体も摩耗してしまいます
だからこそ日中に小休止を入れる

五分の深呼吸でも流れは変わります

朝起きても疲れが取れない
食欲が落ちるまたは過食になる
頭痛や肩こりが続く
夜なかなか眠れない
ため息が増える
人に会うのがおっくうになる

これらのサインが三つ以上当てはまるなら
生活の速度を一段落としてみる合図です

予定を一つ減らす
移動手段を楽にする
メールを明日に回す
小さな調整で十分

張りつめた糸はいつか切れてしまいます
意図的にゆるめる時間を作りましょう

肩と首を回す
十秒かけて息を吐く
ぬるめの湯に浸かる
好きな音楽を聴く

完璧を目指すほど心は硬くなります
六割で良しとつぶやく習慣を持つと
反発していた体が静かになります
力の配分が整うと仕事の質も上がります

あなたが笑顔でいることは
周囲の安心に直結します

その笑顔を支えるのは
十分な睡眠と食事と休息です

自分をいたわる時間は
義務の先送りではなく
未来の責任を果たすための準備です

無理を重ねるほど
心の声は小さくなります
ほんの少し立ち止まることで
未来のあなたが救われるかもしれません

今日は少し早く帰る
寝る前の照明を落とす
息を吐く時間を長くする

その一歩から始めてみましょう