【唯真 伊由】彼に見せたくなかったのは、素顔じゃなかった
洗面台の前で、ゆっくりとピアスを外した。
鏡の中の私は、数時間前より少しだけ疲れた顔をしている。
恋愛・婚活専門占い師の唯真伊由です。
ブログにお立ち寄りいただきまして、ありがとうございます。
洗面台の前で始まる不安
ファンデーションを落とす。
口紅を落とす。
今日のデートは楽しかった。
彼は優しかったし、一緒にいて居心地もよかった。
帰り際には「また連絡するね」と言ってくれた。
何も問題はなかったはずだ。
それなのに。
化粧水をなじませながら、私はスマホを手に取る。
まだ何も来ていない。
たったそれだけなのに、胸の奥が少しざわつく。
また会えるかな。
今日の私は大丈夫だったかな。
変なこと言わなかったかな。
鏡の前に立っているのに
本当に見ているのは自分の顔じゃない。
彼の目に映った私だった。
スマホを伏せた瞬間、ふと思った。
この感じ、昔もあったな、と。
本当は何が怖かったのだろう
好きな人からの電話を待っていた夜があった。
返事が来ないスマホを何度も見ていた夜もあった。
あの頃の私は、
もっと連絡をくれたら安心できるのに。
もっと気持ちを伝えてくれたら不安にならないのに。
そう思っていた。
でも今なら分かる。
本当に怖かったのは、返事が来ないことじゃなかった。
嫌われることだった。
いや、もっと正確に言うと、
嫌われて傷つくことだった。
だから平気なふりをした。
寂しくても平気。
会いたくても平気。
本当は不安でも平気。
そうやって強い女性を演じていた。
でも心の中では、
「愛されたい」
とずっと思っていた。
本当の自分を見せないまま
恋愛相談を受けていると、
「自然体でいたいんです」
という言葉を耳にすることがあります。
私もそう思う。
でも自然体って案外難しい。
好きな人の前では綺麗でいたい。
素敵だと思われたい。
重い女だと思われたくない。
だから、
会いたいのに我慢する。
寂しいのに笑う。
傷ついたのに平気なふりをする。
そして、
「本当の私を分かってほしい」と思う。
少しだけ辛口なことを言うなら、
本当の自分を好きになってほしいと言いながら、
本当の自分を見せていないこともある。
それでは相手も気づけない。
だって見せていないのだから。
私自身も長い間、そこに気づけませんでした。
彼に見せたくなかったのは
洗面台の鏡に映っていたのは、ノーメイクの私だった。
でも本当に隠したかったのは、その顔じゃない。
愛されたい私。
寂しがりな私。
会いたいと言えない私。
傷つくのが怖い私。
そんな弱い自分だった。
恋愛は相手を知るものだと思っていた。
でも振り返ると、
恋愛は自分を知るものでもあった。
どこで強がるのか。
何を怖がっているのか。
何を求めているのか。
それを教えてくれる。
もし今、恋愛の中で不安になっているのなら。
その不安を消そうとする前に、
一度だけ聞いてみてください。
私は本当は何を怖がっているんだろう。
彼に見せたくなかったのは何だろう。
その答えが見つかった時、
恋は少しだけ楽になるのかもしれません。
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