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【正願寺リヨン】辞めたかったのは、仕事じゃなかった。

「私、仕事を辞めようと思っているんです。」

 

彼女はそう言って、

少し疲れたように笑いました。

 

「転職した方がいいか、見てもらえますか?」

 

今の会社に勤めて、もう10年近く。

仕事が嫌いなわけではない。

人間関係も、

ものすごく悪いわけではない。

お給料だって、

特別不満があるわけではない。

 

それなのに、

朝になると体が重い。

駅に着くと、

会社とは反対方向の電車に乗りたくなる。

 

日曜日の夕方になると、

理由もなく憂うつになる。

「贅沢ですよね。」

彼女は言いました。

 

「もっと大変な仕事をしている人もいるし、

条件だって悪くないのに。」

だからこそ、

辞める決心もつかないのだそうです。

 

私は彼女の四柱推命の命式を見ながら、

今までの働き方について聞いてみました。

 

「職場では、どんな立場なんですか?」

「何でも屋みたいな感じです。」

彼女は笑いました。

 

後輩が困っていれば助ける。

誰かが休めば代わりに仕事を引き受ける。

急なお願いをされても、

できるだけ断らない。

 

上司からは、

「あなたなら安心して任せられる。」

と言われる。

 

周りからは、

「頼りになるよね。」

と言われる。

 

それを聞いて、

私は彼女に聞きました。

「それって、嬉しいですか?」

 

彼女は、

すぐには答えませんでした。

しばらく考えてから、

小さく言いました。

「……前は、嬉しかったです。」

 

その言葉が、

とても印象に残りました。

 

「前は?」

そう聞くと、

彼女は少しずつ話し始めました。

 

最初は、

認めてもらえることが嬉しかった。

頼られることも嬉しかった。

「あなたにお願いしたい。」

と言われるたびに、

自分には価値があるような気がした。

 

だから、

期待されれば応えた。

頼まれれば引き受けた。

 

少しくらい無理をしても、

「大丈夫です。」

と言った。

 

そうしているうちに、

いつの間にか、

「できる人」でいることを

やめられなくなっていたのです。

 

私は彼女に聞きました。

「もし仕事を辞めたら、

何が一番楽になりそうですか?」

彼女は少し考えました。

 

そして、

ぽつりと言いました。

 

「……もう、期待に応えなくていいことですかね。」

 

その瞬間、

彼女自身も何かに気づいたようでした。

「あ……。」

少し黙ってから、

こう言いました。

 

「私、仕事を辞めたいんじゃないのかもしれません。」

私は黙って、

続きを待ちました。

 

「ずっと、“ちゃんとできる私”で

いることに疲れたのかもしれません。」

彼女が本当に辞めたかったもの。

 

それは、

仕事ではありませんでした。

 

期待に応え続けなければ、

自分には価値がないと思ってしまう

生き方だったのです。

 

人は時々、

「仕事を辞めたい。」

と思います。

 

もちろん、

本当に環境を変えた方がいい場合もあります。

 

でも、

仕事そのものが嫌なのではなく、

その場所で演じ続けている

「自分」に疲れていることもあります。

 

頼られる私。

ちゃんとしている私。

失敗しない私。

弱音を吐かない私。

迷惑をかけない私。

そんな自分を何年も続けていると、

いつか心が言い始めます。

 

「もう疲れたよ」と。

 

でも、

その声をうまく言葉にできないから、

「仕事を辞めたい。」

という形で現れることがあります。

 

私は彼女に、

四柱推命から見える彼女の性質や、

これからの仕事運、

運気が動くタイミングについてお話ししました。

 

そして、

タロットを通して、

今の環境を続けた場合と、

新しい道を選んだ場合についても

一緒に見ていきました。

 

でも、

一番大切なのは、

「辞めるべき。」

「続けるべき。」

という答えを出すことではありません。

 

なぜ、

今こんなに苦しいのか。

そこに気づくことです。

 

なぜなら、

その理由がわからないまま転職しても、

同じ働き方を繰り返してしまうことがあるからです。

 

新しい会社でも、

また期待に応えようとする。

また頼まれたことを断れない。

また「大丈夫です」と言ってしまう。

 

そして数年後、

また同じように苦しくなる。

場所を変えることが必要な時もあります。

 

でも、

場所だけを変えても、

生き方まで変わるとは限りません。

彼女は言いました。

 

「転職すれば全部解決すると思っていました。」

そして、

少し笑いました。

 

「でも私、どこに行っても

同じことをしていたかもしれませんね。」

 

私は、

それに気づけたことがとても大きいと思いました。

 

鑑定というと、

「転職した方がいいですか?」

「いつ辞めればいいですか?」

「次の仕事はうまくいきますか?」

そんな未来の答えを聞く場所だと思われるかもしれません。

 

もちろん、

四柱推命で仕事運や転機を見ることもできます。

タロットで、

それぞれの選択の可能性を見ることもできます。

 

でも私は、

それだけが鑑定ではないと思っています。

 

なぜ私は、

こんなに仕事が苦しいのだろう。

 

何を変えれば、

私はもっと楽に生きられるのだろう。

 

私は本当は、

どんな働き方をしたいのだろう。

 

そんな、

自分一人では見つけにくい答えを整理することも、

占いの使い方のひとつです。

 

鑑定が終わる頃、

彼女は言いました。

「今日、辞めるか続けるかを

決めようと思って来たんです。」

 

そして、

少しだけ表情を緩めました。

「でも、その前に考えることがありそうですね。」

 

そう。

人生には、

「辞めるか、続けるか。」

その二択だけではないことがあります。

 

誰かに頼る。

仕事を断る。

頑張り方を変える。

自分の希望を伝える。

働き方そのものを見直す。

 

今までとは違う自分で、

同じ場所に立ってみる。

 

それも、

ひとつの選択です。

 

もちろん、

それでも苦しいなら、

環境を変えるという選択もあります。

 

大切なのは、

逃げることでも、

我慢することでもありません。

 

「私は、どう生きたいのか。」

 

そこから選ぶことです。

もし今、

「仕事を辞めたい。」

と思っているなら、

すぐにその気持ちを否定しなくてもいい。

 

でも、

ひとつだけ自分に聞いてみてください。

私は本当に、何を辞めたいんだろう。

 

今の仕事でしょうか。

今の職場でしょうか。

誰かの期待でしょうか。

 

それとも、

ずっと無理をしてきた自分の生き方でしょうか。

 

その答えが見えてくると、

「辞めるか、続けるか」だけではなかった、

 

あなたらしい次の選択肢が見えてくることがあります。

 

もし一人では答えが見つからない時は、

四柱推命やタロットを通して、

転職のタイミングを見るだけではなく、

あなたがなぜ今苦しいのか、

本当はどんな働き方や人生を望んでいるのかを、

一緒に整理していくこともできます。

 

占いは、

仕事を辞めるための

答えをもらう場所ではありません。

 

自分が何を変えれば、もっと自分らしく

生きられるのかを見つける場所にもできる。

 

仕事を辞めるかどうかを決める前に、

まずは、

「今までの自分を苦しめてきたもの」が何だったのか、

一緒に見つけてみませんか。

 

必要な時は、

正願寺リヨンまでお話を聞かせてくださいね☆

 

中野の迷子回収人

正願寺リヨン☆

 

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