【正願寺リヨン】自分を選ぶことは、わがままじゃない。
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「私、自分勝手になりたくないんです。」
彼女はそう言って、
少し困ったように笑いました。
「自分のことを優先したら、誰かを傷つける気がして……。」
彼女は、
ずっと誰かを優先して生きてきた人でした。
家族が困らないように。
夫が嫌な思いをしないように。
子どもが寂しくならないように。
職場で迷惑をかけないように。
誰かのために考えることが、
いつの間にか習慣になっていました。
「自分が我慢すれば、丸く収まるので。」
彼女はそう言いました。
私は四柱推命の命式を見ながら、
これまでの人生について聞いていきました。
「今まで、一番我慢してきたことは何ですか?」
彼女はすぐには答えませんでした。
しばらく考えて、
「……やりたいことです。」
と答えました。
本当は仕事を変えてみたかった。
本当は一人で旅行してみたかった。
本当はもっと勉強したいことがあった。
本当は、
「今日は何もしたくない。」
と言って休みたかった。
でも、
そのたびに思うのです。
「そんなことをしたら、家族が困る。」
「私だけ楽しんだら申し訳ない。」
「もっと頑張っている人もいる。」
だから、
いつも最後に自分を後回しにしてきました。
私は彼女に聞きました。
「もし、あなたが自分のために時間を使ったら、
誰かが本当に不幸になりますか?」
彼女は、
少し考えました。
「……たぶん、ならないです。」
「でも、罪悪感があります。」
その言葉を聞いて、
私は少しだけ頷きました。
自分を大切にすることに、
罪悪感を覚える人はいます。
休むことに罪悪感。
断ることに罪悪感。
誰かに頼ることに罪悪感。
自分のためにお金を使うことに罪悪感。
幸せになることにさえ、
「私だけいいのかな。」
と思ってしまう。
でも、
自分を大切にすることと、
自分勝手になることは、
同じではありません。
誰かを傷つけてまで、
自分の思い通りにすることが、
「自分を選ぶ」ということではないのです。
そうではなく、
自分の気持ちも、
誰かの気持ちと同じように大切にすること。
私は、
それが「自分を選ぶ」ということだと思っています。
四柱推命で命式を見ると、
その人がどんなことに心が動くのか、
どんな環境で力を発揮しやすいのか、
どんな生き方をすると自然体でいられるのか、
いろいろなことが見えてきます。
でも、
命式が、
「あなたはこう生きなさい。」
と命令するわけではありません。
むしろ、
「あなたは本当は、こういう人ですよ。」
と、
自分でも忘れていた自分を教えてくれるようなものです。
彼女の命式にも、
「人のために頑張れる強さ」がありました。
でも同時に、
自分の感覚を大切にすることで、
本来の力が発揮される性質もありました。
私はそれを伝えました。
すると彼女は、
少し驚いた顔をしました。
「私、自分を優先することが
悪いことだと思っていました。」
私は、
「どうしてそう思うようになったんでしょうね。」
と尋ねました。
彼女はしばらく考えてから、
こう答えました。
「小さい頃から、いい子で
いようとしていたからだと思います。」
親を困らせない。
先生の言うことを聞く。
友達と仲良くする。
わがままを言わない。
そうやって、
「人に迷惑をかけないこと」が、
自分の価値になっていった。
だから大人になっても、
自分の希望より、
誰かの都合を優先する。
「大丈夫です。」
と言う。
「私は後でいいです。」
と言う。
「みんながいいなら、それでいいです。」
と言う。
でも、
その言葉を繰り返すたびに、
心のどこかに、
小さな寂しさが積もっていく。
私は彼女に、
一つの質問をしました。
「あなたが大切にしている人が、
今のあなたと同じように、
ずっと自分を我慢していたら、
どう思いますか?」
彼女は、
すぐに答えました。
「……嫌です。」
「その人には、自分のことも大切にしてほしいです。」
私は笑って、
「では、どうして自分には
同じことをしてあげないんでしょう。」
そう伝えました。
彼女は、
少し泣きそうな顔で笑いました。
「本当ですね。」
人には優しいのに、
自分には厳しい。
誰かが休んでいたら、
「頑張ったんだね。」
と言えるのに、
自分が休むと、
「もっと頑張らなきゃ。」
と言ってしまう。
誰かが夢を追いかけていたら、
「応援するよ。」
と言えるのに、
自分が何かを始めようとすると、
「私には無理。」
と言ってしまう。
もしかすると、
あなたにもそんなところがありませんか。
自分を選ぶということは、
突然、
「自分が一番。」
になることではありません。
家族を大切にしながら、
自分も大切にする。
誰かを支えながら、
自分も支えてもらう。
人の気持ちを考えながら、
自分の気持ちも置き去りにしない。
それでいいのです。
鑑定の終わりに、
彼女は言いました。
「まずは、一人でカフェに行ってみようかな。」
私は、
「いいですね。」
と答えました。
それは、
人生を大きく変えるような決断ではありません。
仕事を辞めるわけでもない。
家族を捨てるわけでもない。
ただ、
自分のために、
少しだけ時間を使ってみる。
でも、
そんな小さな選択が、
自分の人生を取り戻す最初の一歩になることがあります。
もし今、
自分を優先することに罪悪感があるなら、
どうか覚えておいてください。
あなたが幸せになることで、
誰かの幸せが減るわけではありません。
あなたが休んだからといって、
あなたの価値が下がるわけでもありません。
あなたが「嫌だ」と言ったからといって、
あなたが悪い人になるわけでもありません。
あなたが、
「私はこうしたい。」
と言うことは、
わがままではありません。
それは、
自分の人生に責任を持つということです。
今まで、
誰かを大切にしてきたあなたへ。
家族のために頑張ってきたあなたへ。
人の期待に応えてきたあなたへ。
これからは、
その中に、
あなた自身も入れてあげてください。
「私はどうしたい?」
「私は何が嬉しい?」
「本当は何を望んでいる?」
そんな問いを、
自分に向けてあげてください。
答えがすぐに出なくても大丈夫です。
ずっと自分を後回しにしてきた人ほど、
自分の気持ちを思い出すには、
少し時間がかかります。
でも、
小さな「好き」からでいい。
小さな「嫌だ」からでいい。
少しずつ、
自分の声を聞いてあげればいい。
自分を選ぶことは、
誰かを捨てることではありません。
自分を選ぶことは、
誰かを愛さないことでもありません。
自分も、愛する人の一人に加えてあげること。
それだけなのかもしれません。
自分を選ぶことは、わがままじゃない。
あなたの人生の中に、
あなた自身の席を、
ちゃんと用意してあげることです。
そして、
その席には、
誰かの許可なんて必要ありません。
迷った人生に、次の一手を。
正願寺リヨン☆
8月は出演日が少ないので、ご予約大歓迎です☆
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